福岡 グラフィック つなぐデザイン アートディレクター森下かづこ





どこでもいい」の真理

2016. 12.27



「どこでもいい」は、どこでも良くないし

「なんでもいい」は、なんでも良くない。

「おかませで」という人は、たいていまかせてくれないし、

「いつでもいい」には、限りがある。





わかってはいるけれど、
ついつい口をついて出てしまうものです。


なんで、こんなネガティブなことを言っているかというと、、、


「どこでもいいから、お正月に温泉に行きたい」と、
11月になって(遅!)言い出した両親のために、
予約をとった、九重にある一軒の温泉宿。


年末の繁忙期の合間を縫って
百以上の旅館をネットで検索し、何十もの旅館に電話をし、
かなりの労力を使いました。
はっきり言って、すごく大変でした。


そこに、先ほど両親から
「九重だと寒そうだし、温泉は暖かくなってから行こうと思う」
と電話がありました。





…。





一瞬、悟りが開けそうになりました。

両親よ。自由だね。















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実力

2016. 12.22



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先日、第64回美案寄席
柳家花緑 独演会に行ってきました。

花緑師匠は、わたしにとってのナンバーワン落語家です。

落語が趣味だと言うと
「落語の何がおもしろいの?」とよく聞かれます。


正直、自分でも?です。


だもんで、
その度に、思いつきでイロイロ言っていたのですが、
今回の花緑師匠の独演会である答えにたどり着きました。


(落語の何がおもしろいのか?の答えとは微妙にちがうけれど)
落語が好きな人と、そうでない人との違いは、
『心に響く落語家に出会えたか、そうでないか
差ではないかなあ、と。


落語がおもしろいのではなく、
落語家がおもしろいのだなあ、と。



なぜ、その答えにたどりついたかというと、
今回の花緑師匠の演目…

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一席目は「時そば」です。
誰もが知ってる前座噺のひとつ。


その日は40分近い枕があって、会場が最高に盛り上がって
さあ!何やるんだろう?と思ってたら、はじまった「時そば」。

正直、こころの中で「え?! 時そば…!? なんで?」と
おもいました。すみません、正直がっかりしました。
(ちなみに一緒に行っていた友だちも、同じようにおもったらしく…)



ところが、この「時そば」!
ものすっっっごくおもしろかったのです。

何度も聞いたことがある、誰もが知ってる前座噺が
花緑師匠が演じるとこんなにおもしろいんだーーーー!?


その、花緑師匠の実力を前にして、
「時そば」にがっかりした自分にビンタしたい気分でした。


バチンバチン。もう往復。











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話と入れ歯が噛み合わない

2016. 11.22



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先日、九重に自然保護のボランティアキャンプに
参加してきました。


なんて言うと、ものすごく
いい人っぽく聞こえますが、
実際はそうではなくて。
(悪人ではないつもりですが)

どちらかというと、ボランティアされてるのは
わたしの方なのです。いろんな意味で。



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今回は、炭焼きと防火帯づくり(野焼きのための準備)
のお手伝いということでした。


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今回は、キャンプ中に聞いたふたつの言葉が
すごく印象に残って、なんども頭の中で反芻しています。


ひとつ目は、お笑い部門
話と入れ歯が噛み合わない」


ボランティアのスタッフさんがご結婚されて
そのお祝いも兼ねた宴会が夜にあったのですが、
新郎新婦があいさつするかたわらで
いろんなプラカードをこっそりだしている
かわいいおじさまがいて、そこに書いてあった言葉です。

「スピーチとスカートは短めに」というのもあったのですが、
やっぱりMVPは話と入れ歯が噛み合わないです。
笑っちゃった。



ふたつ目は、まじめ部門
「同じ作業を違う観点から」

最初は野焼きの火が燃え広がらないように草をかき集める
作業をしていたのですが、

野焼きの為ではないけれど、もうすこし広範囲に
草をかき集める作業をしておけば、
もっと良い環境の森がつくれるとのことで
再度、同じ作業にかかるときに一緒に参加していた人が言った言葉です。

「同じ作業を違う観点から」

なんて、簡潔でわかりやすい説明なんだ!と感動しました。
こんな言葉が、ぽろっとでてくるなんて…と
拍手を贈りたい気持ちになりました。


毒キノコ(?)を図鑑で調べてはしゃいだり、
道で見つけたカエルを池にレスキューしたり、
しぶ柿の美味しい食べ方を教わったり。

あっというまの一泊二日。




キャンプから福岡市内へ帰ってくると、
いつも、
スマホの画面を右へならえで覗き込んでいる
街の人々が異様な景色に見えるのです。

わたしも無意識に
その景色に溶け込んでしまうときもあるのですが、

いかんいかん、と顔をあげ、
ポケットにスマホをねじ込みます。






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九重にて。2本だけグレてしまった木。
そんなグレた大木の上に乗って、揺らして遊びました。













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買い物と自意識過剰のせめぎ合い

2016. 11.13


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何事も見た目から入るタイプです


(中身が伴っていませんが)
アウトドアにハマりだし、ウェアなどを
あれこれそろえているワケですが。


なぜかアウトドア専門店が、コワイのです。

「山のことなんか知らないシロートが
チャラチャラ買い物にきちゃってさー」的な
無言の圧力を感じるのです…。

わたしが、シロートなのは正解だし、
無言の圧力は、わたしの勝手な妄想なのですが。

とにもかくにも…。
なんなんだろう…?
アウトドア専門店が醸し出す、あの疎外感。(?)



そんな数ある専門店の中、
なぜかColombiaだけは、すごく買い物がしやすいのです。
他よりも、少し価格帯がお手頃なのもあるかもしれないけれど、
それにしても、どの店舗に行ってもフレンドリー。

シロートにもやさしく、
おしつけがましくなく、
ウェア選びを一緒にたのしんでくれる。


というわけで、わたしのアウトドアウェアは
Colombia率が高くなっています。


何を買うか、は、もちろん大事ですが、
誰から買うか、も、とても大事です。














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色紙と着物と良心と

2016. 11.07


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じゃんけんに勝ってしまいました。

ご褒美に(?)落語家 三遊亭兼好師匠の
サイン色紙をもらってしまいました。

やっほい。



本日、新天町にある「もつ鍋五郎」さんにて
三遊亭兼好師匠の独演会
「第七回五郎寄席!ケンコウマツリ ウルトラセブン」
に行ってまいりました。


本日の兼好師匠の演目は「天災」と「抜け雀」
「天災」後半の盛り上がりったら! 
会場が大爆笑すぎて噺が聞き取れなくなるほどでした


しかし、本日は自分にとって2つ良心のイタむことがあり、
ちょっと反省しています…





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三遊亭兼好師匠と。お着物で。



ピース。
(ほんとに反省してる?)








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好きなら好きと

2016. 11.01


とあるところの、とある有名な映画監督が
インタビューで「村上春樹氏の小説が好き」ということを
おっしゃっていました。

また、
それを読んだ、とある有名な方が
「みんなかっこつけて意識してないようなふりするけど、
実はみんな村上春樹氏のスタイルを意識している」
ということを踏まえたうえで、

彼ほどの有名な監督が、村上春樹氏について
堂々と語ることを賞賛していました。

ん?

その記事をみて、ちょっと面白くなってしまって。


世の中は、村上春樹氏への好意をこじらせまくり
なんかもう、、、めぐりめぐって、
すごく面倒臭いことになってるんだなあ、、、と
おもいました。


わたしは、どこにいっても誰に会っても
村上春樹氏の小説が好きです。 と
普通に言える、普通の人で、よかったな、とおもいました。


好きです。
大好きです。


村上春樹さん
いつか、一緒にお酒とか飲みながら
お話できたら、
その日を人生の最後に日にしたいなあ。


あ、いや、
やっぱ、もうちょっと生きたいかな。









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